江別第三小学校
江別第三小学校(昭和32年築、平成27年解体)
北海道江別市緑町西 1-37
江別小学校
北海道江別市
設計 1956
施工 山崎建設
面積 1770㎡(537坪)
工費 2,300万円(4.3万円/坪)
男女小学校
北海道には早くから牧草を蓄える円形サイロが普及しているので、円形の長所即ち最少面積で最大の容量、従つて表面から奪われる放熱量が最少のことは衆知の様である。冬季太陽熱に依存する事が割合に少なく専ら人工採暖なので円形建物は非常に合理的であろう。
作者の円形校舎の新聞記事が早くから伝えられて、既に石狩、北上及びその他合せて三校に似たものが出来たが、いずれも似て非なるもので、円形校舎の不評を買う恐れが多分にあつた。
江別小は煉瓦造の校舎の増築部分として扱われたもので、土地産の美しい煉瓦をふんだんに使う事とした。室内は中央廻り階段が暖められた空気を逃がすのでガラス張りとしたが、市当局では土地柄不用として、山崎学園同様階段は露出している。最近作の如くもう少し保温策を講ずべきであつた。
一体に北海道は物価の高いところで建築費の如きは本州に比して2~5割高であるのに、この様に安価に出来たことは驚異とされた。
『円形建築』日本学術出版社(1959年)
(略)同三十一年十二月二十四日には一期工事円形校舎の一階が完成した。さらに翌三十二年七月二十五日には円形校舎十五教室が落成したが、この円形校舎は、管内はもとより全道にも誇る校舎として偉観を放ち、近代的モデル校舎としてその名を馳せて、見学も頗る多く話題を集めている。
この本校舎の概況を次に記述する。
構造 鉄筋コンクリート造三階建(円形三階)
竣功 昭和三十二年六月一日
工費 二二、一二八、五〇〇円
総坪数 五二〇・四二坪
(略)
『江別市史 下巻』(1970年)









『円形建築』日本学術出版社(1959年)
『江別市史 上巻』(1970年)
『江別市史 下巻』(1970年)
『写真集えべつ : 風のまちの歴史』江別青年会議所(1982年)
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